('A`)「…女欲しいなあ……」
都市伝説は、気付いたら蔓延している。
人から人へ、口から口に。
( ^ω^)「おっ?ドクオ、女ってなんだお?」
あなたが今日、何気なく話したホラ話が、明日には都市伝説になっているかもしれない。
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僕は、知っている。
何もかも。
('A`)「…」
それは──人が人でいるための理由。──人は人でしか生きていけない理由。──人に人へと本当に尽せない理由。
('A`)「…」
だって僕は……ちゃんと知っていたから。
「……人の〝 〟を」
だって僕は──それしか知らないのだから。
どっくんは『 んしゃ』なようです
ここはどこかの中学校の昇降口前だ。
部活帰りだろうか、そこにちらほらといた生徒達の殆どが傘を手に、急ぎ足で校門をくぐっていった。
きっと空が重い鉛色をしているからなのだろう。
ほら、今にも冷たい雨粒の滴が舞い落ちてきそうじゃないか。
なのに、そこで傘を持たずにうろたえている少年がいた。
少年の隣には、紺の折りたたみ傘を開こうとしているもう一人の少年がいた。
(;><)「…今にも雨が降りそうなんです」
( <●><●>)「傘忘れたんですか?」
(;><)「そうなんです!どうしようなんです」
可哀相に、彼の家まではここから30分はかかるから、恐らくその間に雨は降り出してしまうだろう。
雷も鳴りそうだ。気弱なこの少年には酷と思えた。
( <●><●>)「困りましたね…ん?」
( ><)「あ、伊藤さんなんです」
もう教員以外は残っていないと思われた校舎から出てきたのは、一人の女子生徒だ。
しかし二人のクラスメートであろうその娘も、傘を持ってはいなかった。
('、`*川「お?秀才くんとヘタレくんじゃない。どしたの、帰らないの?」
( ^ω^)二人の美しい愛のようですξ*゚⊿゚)ξ
ベーコンの焼ける香ばしい匂いが鼻を擽る。
うん、これぐらいで良いだろう。
じゅうじゅうと音をたてるそれを皿に移していると、
美味しそうな匂いを嗅ぎ付けてか、愛しい人の足音が近付くのが聞こえた。
ξ-⊿゚)ξ「おはよ~」
( ^ω^)「おはおー」
僕には彼女がいる。それも美人の、だ。
美人の尺度というものは、得てして個人差があるものだが、
多分十人集めた中の九人は必ず彼女を美人だと称するだろう。
僕のような醜男のどこが良かったのかというのは甚だ疑問だが、
まあそれは良しとしよう。
その部屋は一目で人が住むような環境でないと分かる。
大小合わせて15のディスプレイが部屋を照らす。
一見して、その部屋は人が住む環境ではないと言えた。
('A`) 俺は酷く死にたがっている
('A`) それも、何よりも惨たらしい死に様を望んでいる
('A`) ホラー映画は好きだ。呪いやオカルトが大好物だ
窓も無く、扉が一つ、灯りは無い。よれたシーツのベッド。
冷蔵庫の隣にはゴミ箱の代わりなのか黒いビニールをそのまま置いている。
箱から出た無数の線は束ねられることなく部屋中を這い回る。
('A`) 俺は酷く不安定で人と付き合うことが出来ない
('A`) そんな俺でも歯車として社会に生きることは出来る
大小合わせて16の壁掛けディスプレイが爛々と部屋を照らしている。
男は小学校で使われているような机と椅子に座ってブツブツと何事かを呟く。
目は虚ろにディスプレイを覗き、手は頭と別の生き物が動かしているように働いた。
太陽が一日の役目を終える瞬間を見届けながら家へと歩き疲れた足を運ばせる。
玄関でボロボロの靴を脱いでいると、大きな革靴が几帳面に並べられているのが見えた。
父さんが帰って来ているな、何て考えていると
居間からひょっこりと小さな頭が出てきた。
( ゚д゚ )ミルナは夢を弾くようです
('A`)「お帰り」
( ゚д゚ )「ただいま父さん」
('A`)「休みなのにどこへ行っていたんだ」
訝しげな父さんの目に内心ビクビクしていたけど
18にもなって親を怖がるのが恥かしくて
面倒くさそうに父さんの方を振り向いた。
('A`)「またライブのチラシ配りか?
あれほどウチはロック禁止と言ったのがわからんのか」
( ゚д゚ )「それは父さんの考えだろ。僕はロックがしたいんだ」
('A`)「ダメだ、ロックなんかやる奴はロクデモナイ人間にしかならない」
( ゚д゚ )「…そんな事ないやい」
('A`)「本当だ。俺が見て来た人間はみんなそうだった。
だからミルナ、お前もアニソンを聞くんだ。
そうすれば父さんみたいに損のない人生を歩く事が出来る」
( ゚д゚ )「…でも僕は」
('A`)「無駄口無用!父さんは今から熟女でシコるから早く出て行きなさい」
そう言うと父さんは、ビデオ片手に無理矢理僕の部屋まで背中を押していった。
部屋へ連れられている最中、母さんに変態だからと逃げられて
早く帰ったかと思えばシコる事しか能のない父さんにだけは言われたくないなと思った。
居間へ戻る父さんの曲がった背中からは
まだ四十代だというのに人生オワタと主張されているように見えた。
( ゚д゚ )「ロックをやってなくてもアニソンを聞いていても
父さんみたいにだけはなりたくないな…」
そう呟きながら父さんの背中にあかんべぇをしてやると
机の隣にどっしりと構えたギターをケースにしまい
年季の入ったグリモルディの時計を腕に付けた。
両方とも、町のロックミュージシャンだったおじいちゃんの形見だ。
( ゚д゚ )「今日も一発かましてくるか!」
勝負服を身に纏った僕は
居間から聞こえる父さんの哀れな悲鳴をバックに夜の町へ出た。
がり がり がり がり がり がり がり がり
音がする
部屋の中から執拗に
引っかくような 音が
聞こえる(ようです)
('A`) 怖いんだよなー だって家には俺しかいないわけよ?
( ・∀・) 慣れてるじゃん
('A`) でも、貞子も出てっちゃったしー この兄を置いて!
( ・∀・) 君の気のせいじゃないのー あ そこのビール取って
('A`)ノ日 ほら、よっと
( ・∀・) サンキュ だーから気のせいだってば
('A`) …だったら、いいんだけどさあ でもやっぱり聞こえるんだよ
('A`) 何かを引っかく 音が
( ・∀・) …………
('A`) 怖いんだわ
( ・∀・) ふーん
( ・∀・) じゃあ ちょっと行ってみようか
('A`) あー…ビールうめー、………
(;'A`) って え どこに?
( ・∀・) 決まってるじゃない 君の家だよ
('A`) …………え
( ・∀・) 何
('A`) 俺さ、今日は家に帰りたくない…
( ・∀・) 何キモイこと言ってんだよ いっとくけど僕の家には泊めないよ
('A`) 友達甲斐のないやつめ
( ・∀・) なんとでも言うがいいさ
('A`) …怖いん、だよ 本当に怖いんだから
( ・∀・) ふふふ 大丈夫だよ 気のせいだって
('A`) ……………
( ・∀・) いこうか
('A`) …うん
('A`)「……」
あ。ドクオです
いや、どっくんです
('A`)「……」
こんな顔ですけど
('A`)「……」
('A`*)「……」
ぼく、
女の子なんです
(´・ω・`)「どうも」
ぼく、うちゅうじん。
さっそくだけど、このちきゅうせいふくして──
(´・ω・`)「やんよ」
てへ☆いっちゃったーいっちゃったー!
(´゚ω゚`)「あひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ」
(´・ω・`)はうちゅうじんAのようです
ぼく、うちゅうじん。
さっそくだけど、このちきゅうせいふくして──
(´・ω・`)「やんよ」
てへ☆いっちゃったーいっちゃったー!
(´゚ω゚`)「あひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ」
(´・ω・`)はうちゅうじんAのようです