( ^ω^)「フンフンフ~ン、飛龍のフンはいい肥料~」
彼の名はブーン、ゲームと家庭科(というかむしろ家庭科教諭)が好きな普通の高校生。
ちなみに彼女居ない歴17年。
( ^ω^)(何か傷つく言葉が聞こえてきたような気がする)
( ^ω^)(まぁいいか)
放課後をゴロゴロと校庭の草むらで過ごしていた。
1人で。
注釈しておくが、彼は別に友達が居ないわけではなく、いわゆる帰宅部で帰り道が一緒の友人が居ないだけである。
( ^ω^)「そろそろ帰るかお。
だんだんオレンジ色~」
(* ∀ )
唄いながらブーンが起きあがると、足元にうす汚れた人形が落ちていた。
( ^ω^)「おっ…なんだおこの人形?」
从 ゚∀从「この部屋に、ええい!これでもかー!これでもかー!
ってくらい干された洗濯物を見てくれ」
川 ゚ -゚)「ああ、凄いな」
从 ゚∀从「そしたら深呼吸して欲しい、こいつをどう思う?」
これに続く台詞は、まあ適当に脳内保管すればよいかと。
つまるところ、今この部屋は臭いのだ。とっても臭いのだ。大事なことなので二回、臭いと言いました。
ついでに場所も移り変わって、ここは古ぼけたアパートの二階。
梅雨もはじまり毎日のように雨が降り。ふりふりふられて、スーパーじめじめタイム。
これでは洗濯物も乾きません、観鈴ちんピンチ、乾いていたのは気持ちだった。
川 ゚ -゚)「ていうか、三回じゃないか」
从 ゚∀从「何いってんだ? ここは二階だぜ?」
『 ('A`)と手紙なようです』
(;'A`)「な…何……だと……何……だとう……なん……だとう……難堕島」
('A`)「難堕島とは……一体……どこにあるのか……」
('A`)「追い求めてもたどり着けない理想郷なのか……それとも
魑魅魍魎の徘徊する地獄の島なのか……難堕島とは……一体」
(; ^ω^)「おっ。厨二病かおドクオ?」
Σ(;'A`)「ってヒィイ!?」
('A`)「あ……ぶ、ブーンか」
( ^ω^)「おっおっ。一人でぶつぶつ言っててキモイお、ドクオ」
('A`)「うるせー黙れピザ。俺は今人生の危機に立たされているのだ」
( ^ω^)「……お? ブーンでいいなら相談に乗るお?」
('A`)「あぁ……この際だ、聞いてくれ。そして笑い飛ばしてくれ」
(; ^ω^)「……お? わ、解ったお。とりあえず話してみるお」
不思議そうな顔をするブーンに、とりあえず俺に起きた小さな、
けれど俺にとっては一大事な事を説明してやる。
('A`)の岐路のようです
いつのまにやら、酒を飲みすぎてしまったらしい。
頭がぐるぐると痛む、もう一口酒をあおろうと近くに転がっていた瓶を傾けたが、
一滴も入っちゃいなかった。
('A`)「ああ……ちくしょう、くるま、車はどこだ?」
そうだ、今から恋人の家に行かなくちゃならない。
自宅で一人酒を楽しんでいるときにかかってきた電話が、別れ話だなんて
許さない、許されない。
飲酒運転?
知るものか。死んだってなんだって、あいつが後悔するんなら笑って死んでやる。
郊外に住む彼女の家はまだ遠い。車がなけりゃ到底今日中には着けやしない。
全身がひどく傷む、首を強く打ったのか吐き気がする。気分が悪い。
悪態をつき、寝転びながらぐるりと首をめぐらせた。
( ^ω^)が○●○●を食べるようです
とある晴れた一日
( ^ω^)「腹減ったお・・・、でも飯を食う金もないお・・・」
( ^ω^)「魚を食うために釣りにでもいくお!DNAうめぇwwww」
そうしてブーンは部屋においてある釣り道具とルアーをもって近くの海まで釣りにいくのであった。
(;^ω^)「はぁ…はぁ…」
川 ゚ -゚)「…」
(;^ω^)「すこし…休まないかお…?クーさ…」
川 ゚ -゚)「却下だ」
(;^ω^)「…」
──さて、このようなやりとりを何回やっているのかなんて、僕はとっくに忘れてしまっているわけで。
(;´ω`)「……」
林を透かして溢れ出す太陽の光は、僕を休むことなくテラテラと照らしていた。
(;^ω^)「ふひっ…ふひっ…ふひっ…」
頬や額の上を流出す汗をそのままに、僕は足を動かしていく。
(;^ω^)(というか…頬の汗以前に、背中が汗でびっちょびちょだお…)
でもちょうどリュックを背負っていたから、その濡れたシャツは周りからはばれてないはずだった。
(;^ω^)「……あちぃ」
肩に掛けたタオルで顔を一拭きする。
しかし、もはや先ほどから汗を吸いすぎたタオルは、さほどその機能を果たしきれていなかった。
もう視界を上げることすら億劫になっていた頃。
何気なく上げた視界に、あの人の横顔が映る。
川 ゚ -゚)「…」
『青い鳥のようです』
ζ(゚ー゚*ζ「ひさしぶり、お姉ちゃん」
ξ゚⊿゚)ξ「ひさしぶりね、デレ」
ζ(゚ー゚*ζ「最近ずっと来てくれなかったねぇ。
仕事、忙しいの?」
ξ゚⊿゚)ξ「まぁね」
ζ(゚ー゚*ζ「高層ビルに囲まれたオフィス街で颯爽と働く
お姉ちゃん! ……格好いいけど、デレは
あんな所にいたくないなあ。息が詰っちゃう」
ξ゚⊿゚)ξ「……まぁ、確かにアンタには無理でしょうね。
で、何なの? 用事があるとか何とか」
ζ(^ー^*ζ「えへへー。実はお姉ちゃんに見せたいものが!」
朗らかに笑った妹は「じゃーん!」と口で言いながら
何かを私に差し出した。
夜。
今夜は珍しく、俺は自分の部屋でおとなしくしていた。
从 ゚∀从「………」
だが、普段なれないことはするもんじゃない。と、もうそんな後悔をしていたのはやぶさかでもない。
从 -∀从「……」
ただただ、今はアイツが帰ってくるのをおとなしく待つしかない。今日は何故か、俺の〝狩り〟に一緒に付いてきてくれるらしいのだから。
从 ゚∀从「だが、遅せぇ!!」