忍者ブログ
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


2017/10/17 10:39 |
( ^ω^)はハイキングをするようです

    (;^ω^)「はぁ…はぁ…」

    川 ゚ -゚)「…」

    (;^ω^)「すこし…休まないかお…?クーさ…」

    川 ゚ -゚)「却下だ」

    (;^ω^)「…」


    ──さて、このようなやりとりを何回やっているのかなんて、僕はとっくに忘れてしまっているわけで。


    (;´ω`)「……」


    林を透かして溢れ出す太陽の光は、僕を休むことなくテラテラと照らしていた。



    (;^ω^)「ふひっ…ふひっ…ふひっ…」


    頬や額の上を流出す汗をそのままに、僕は足を動かしていく。


    (;^ω^)(というか…頬の汗以前に、背中が汗でびっちょびちょだお…)


    でもちょうどリュックを背負っていたから、その濡れたシャツは周りからはばれてないはずだった。



    (;^ω^)「……あちぃ」
    肩に掛けたタオルで顔を一拭きする。

    しかし、もはや先ほどから汗を吸いすぎたタオルは、さほどその機能を果たしきれていなかった。



    もう視界を上げることすら億劫になっていた頃。


    何気なく上げた視界に、あの人の横顔が映る。




    川 ゚ -゚)「…」

    ──それはこの真夏のように熱い天候の中、汗ひとつ浮かべないずに淡々と歩みを進める、超クールなお方。


    (;^ω^)(貴方は本当に人間かお……?)


    彼女の名前は素直クール。
    僕を、このハイキングに誘ったきた人である。

    ──そして、僕の部活の先輩でもあったりする。
     川 ゚ -゚)「…なんだ内藤。さっきから私の顔をジロジロと」

    急に彼女はこっちを振り向きながらそう言った。

    (;^ω^)「おっ……な、なんでもないですおー」


    まさか問われるとは思わなかったた僕は、突然の戸惑いをうやむやにするため軽い返事で返す。


    川 ゚ -゚)「む、そうか」

    そう彼女は、呟いた。


    ──あれ、なんか先輩……残念そう?


    川 ゚ -゚)「……」


    いや、気のせいだろう。


    (;^ω^)(どうやったら、あの無表情からそう思うんだお……)



    よいしょ。っとずれかけたリュックを背負い直し、改めて前方へと目線を向ける。


    ( ^ω^)「…」


    でもさっきから気になっていたのだが……頂上が一向に見えないのは何故なのだろう。

    ──天気が悪いからか?いや違うな。

    山の頂上が見えないのは……これは単に『高すぎて雲に隠れてしまっている』が正解だ。


    ( ^ω^)「これはハイキング……かお?」

    僕は、本当に、本当に今更ながらそう呟いた。

     川 ゚ -゚)「なんだ。今頃気付いたのか」


    先輩が三歩先ぐらいで、腰に手を当てながら言う。


    (;^ω^)「え…?」


    僕は驚きに声を上げるが、先輩は苛ついたように声を咎める。


    川 ゚ -゚)「ほら、ぼさっとしてないでさっさと行くぞ。間に合わなくなる」

    (;^ω^)「あの……すいませんが、どういう意味ですかお……?」

    川 ゚ -゚)「……空気が読めない後輩には教えてやらん」

    (;^ω^)「ちょwwwwww無茶振りwwww」



    川 ゚ -゚)「夕焼けが綺麗なんだ。すんごくな」


    ──山を登る途中で、先輩はそう説明してくれた。


    川 ゚ -゚)「思いでの場所でな。卒業までに、もう一度訪れたかったんだ」


    なんの思い出ですかお?という質問をしたい欲求に掛けられたが、何故だかそれはできなかった。

    ──語った後の先輩の横顔は、なにか凄く思いつめた様子だったから。


    ( ^ω^)(先輩も…あんな顔するんだおね…)


    今の僕にはそう考えることしかできなかった。


    数十分後、結構な距離を歩いたと思う。

    ──だが、


    (;^ω^)「ふひぃー…!も、もう駄目だお……無理一歩もあるけん…っ!」


    まったく着かない。というか頂上に向かってんのすら分からない。


    川 ゚ -゚)「まったく情けないぞ!それでもお前は我が部活の一部員かっ!」


    (;^ω^)「幽霊部員だらけの部活がなにをいうお」


    川 ゚ -゚)「うむ。しかし、その中で君は選ばれたのだ。つまり君は〝チョイスマン〟という栄光なる称号が──」


    (;^ω^)「なんだお!そのネーミングセンスゼロの称号は!?もっとましなの考えろお!!」

    川 ゚ -゚)「ん、そうかなら……幸運になるという『~ダニ』という語尾を付けることが可能になる称号、〝ブラックビスケッ……」


    (;^ω^)「うわぁあああ!!!!ストップ!!!ストップだお!!!!」


    なんだが、更にドッと疲れた。軽く目まいもしてきてるし。


    ( ´ω`)「はぁ…」


    その場にしゃがみ込む。もう立上がりたくなかった。おうちに帰りたい。帰ってお風呂入って母ちゃんのご飯くってゆっくりしたい。





    川 ゚ -゚)「しかたないなぁ…」


    「なぁ、内藤」


    その場に体操座りをして足と足の間に顔を埋めてる僕は、先輩の声しか聞こえない。


    ( ´ω`)「お?なにがですかおー…僕はもう立上がる体力も勇気もありゃしま───」


    瞳を閉じたまま、疲れ切ったような表情をしながら顔を上げる──





    ちゅっ




    ( ´ω`)「…」

    ( ^ω^)「え?」
すぐ目を開いてなにが起こったのか確認すれば、


川 ゚ー゚)「……」


すぐ目の前に、微笑む彼女の顔が──


( ^ω^)「え…あ、あの……あれ?」


え?なに?なんかさっき、すっごい柔らかいものがくちに──


川 ゚ -゚)「さ、元気は出たか?後輩」


( ^ω^)「へっ?あ、うん……」



川 ゚ -゚)「返事は「はい」だ!ばかやろー!」

(;^ω^)「あ、…は、はいっ!」

川 ゚ -゚)「うむ。よろしい」

うんうん。と頷き、その場からテクテクと歩きさって行く先輩。

( ^ω^)「…」

( ^ω^)「…さっきのって……キス…だおね……?」

そっと自分の唇に、指を添えて見る。

するとやっぱり自分の体温とは他に、違う暖かみがあって──


『内藤ー!早くこい!』


遠くの方で、響く彼女の声。

( ^ω^)「あ、はい──」

(;^ω^)「ってもう姿が見えないお!?どこまでいってるんだお!」


僕は急いで駆け出して行った。──疲れなんて、もうとっくになくなっていた。


おわり
PR

2008/05/30 22:41 | Comments(0) | TrackBack(0) | 総合短編

トラックバック

トラックバックURL:

コメント

コメントを投稿する






Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字 (絵文字)



<<( ^ω^)が○●○●を食べるようです | HOME | ('A`)戦場で唄うようですlw´‐ _‐ノv>>
忍者ブログ[PR]