从 ゚∀从「この部屋に、ええい!これでもかー!これでもかー!
ってくらい干された洗濯物を見てくれ」
川 ゚ -゚)「ああ、凄いな」
从 ゚∀从「そしたら深呼吸して欲しい、こいつをどう思う?」
これに続く台詞は、まあ適当に脳内保管すればよいかと。
つまるところ、今この部屋は臭いのだ。とっても臭いのだ。大事なことなので二回、臭いと言いました。
ついでに場所も移り変わって、ここは古ぼけたアパートの二階。
梅雨もはじまり毎日のように雨が降り。ふりふりふられて、スーパーじめじめタイム。
これでは洗濯物も乾きません、観鈴ちんピンチ、乾いていたのは気持ちだった。
川 ゚ -゚)「ていうか、三回じゃないか」
从 ゚∀从「何いってんだ? ここは二階だぜ?」
川 ゚ -゚)「お前は誤解している」
从 ゚∀从「そこで五階じゃない、なんて言うほど俺は愚かじゃないぜ?」
ハインがニヤニヤしている。
その頬を、対面するクールの手の平がスパンキングして、とてもいい音が響きました。
かなり激しい音がしましたが、無害です。
从*゚∀从「んでさー、このにほい、どうにかしたいって、思うだろ?」
川 ゚ -゚)「ファブリーズを買ってあるから、使うといいよ」
从#゚∀从「ばっ、なっ! 駄目だよ!! クールのバカ!バカバカまんこ!!」
川 ゚ -゚)「女の子がまんことか言うな」
从#゚∀从「ファブリーズ使うと…! 液が垂れてきて指がベトベトするじゃないか!」
川 ゚ -゚)「じゃあ私がやっておこう」
从 ゚∀从「ええっ!? そんなぁ~、クールには世話になってるしぃ~、そんな事までさせられないよぉ(照)」
猫なで声であまい言葉を囁くハインの頬を、再び手の平がスパーキングしました。
その後、クールは駄目押しと言わんばかりに、軽く目をそむけて「気持ち悪い……」と呟き、
なんとも言えない沈黙が点々と訪れましたが、無害です。
川 ゚ -゚)「つまり……この臭いをどうにかするから、私はしばらく家を出ていろ、と?」
从 ゚∀从「ああ、というわけで、ここは俺に任せて先に行くんだ」
川;゚ -゚)「本当に大丈夫なのか……?」
クールは心底不安そうに問いかけます。
それもそのはず、彼女ことハインリッヒは自称発明家、
今までにも、観ると爆発するDVDや、おっぱい伸縮機、喋れなくなる赤い液体などなど。
訳のわからない物を作っては、面倒事を起こしてきたのです。
从 ゚∀从「大丈夫さー、おっけーハインに任せて」
川;゚ -゚)「台詞からして、既に黒歴史臭があふれ出てるぞ」
それから数時間後。
川 ゚ -゚)「ただいま」
从 ゚∀从「よくきた、まあ座れ」
川 ゚ -゚)「どこに」
帰宅したクールが見たものは、床である畳の上、隙間なく敷き詰められた奇妙キテレツな機械。
座るところなど、もはや皆無でありんした。
そういえば、キテレツと言えば大百科ですが、あれにコロ助って居たけども。
思い出してほしい、彼の語尾を。
そして想像して欲しい、彼に鍋の蓋をもたせて、それは何かを訪ねた時のことを。
きっと、いや間違いなく、コロちゃんはこう言うでしょう。
从 ゚∀从「フタなり」
話が逸れたので戻りまして。
部屋がへんな機械で埋めつくされた、平凡でなんでもない日の事。
川;゚ -゚)「なんだよこれは……」
クールが悪態をつきます、玄関で、悪態をついたのです。
悪態をつかれては、さすがのハインも悪態をつかざるを得ません。
あ、最後に"ん"がついたので終わり。
从 ゚∀从「部屋干し機、だ!!」
川 ゚ -゚)「まあ逆転の発想ですね、部屋が臭いなら、部屋ごと干せばいいと」
从 ゚∀从「くく、ガキ共には部屋ごと干すなんて、スケールの大きい戦い方はできまい」
川 ゚ -゚)「……ドライヤーを下に並べただけが、何を偉そうに…」
从 ゚∀从「失礼な、俺を誰だとおもっていやがる、ドライヤーなんか使ってないぞ」
ついでに電気代もかからない! ふしぎ!
と、ハインは誇らしげに語ります。
その機械は、形状などについては主に、
考えるのが面倒、と言った理由から詳しくは書けませんが。
キィィィ、って感じの音を立てながら、空気を震わせています。
川;゚ -゚)「ふむ……確かに、動いてはいるようだが、ケーブルは見当たらないな」
从 ゚∀从「エンジンかけただけで、まだブレーキを離してないけどね
あとは、このスイッチを押すだけさ」
川 ゚ -゚)「ところで……なんか携帯が圏外なんだが、なぜだ?」
从*゚∀从「さあ行くぜ、今いくぜ」ワクワク テカテカ
川 ゚ -゚)「……テレビも砂嵐全開なんだが」
从 ゚∀从「それでは、スイッチーーーーィ」
川;゚ -゚)「お、おい、その前に一つ教えろ! 何で動いてるんだこの機械!?」
オ――――――从*゚∀从―――――ン!!!!
そんな言葉と共に、機械から光の玉が大量にばら撒かれます。
从 ゚∀从「え? 太陽炉だけど?」
川;゚ -゚)「おま!! これGN粒子か!!」
すると、瞬くまに光が部屋をうめつくし。次の瞬間。
_ .. _
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/, '⌒ l.r‐-、.`、
/ ( 八 ) ヽ <わー
( ー-' `ー-' ノ
ー┐ (_八_)┌-'
`ー┐┌┘
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-====' ,=====-
-==' ,==-
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まさかの爆発オチ、というどっかで見たようなネタで茶を濁し。
おわりと見せかけて、もうちょっとだけ続くんじゃ。
もくもくと薄煙が上がる中、瓦礫をおしのけ、ハインが姿をあらわした。
从メ゚∀从「……ふっ、凄い威力だ……これがあれば、クラスター爆弾なんかラ・フランスだな」
なあクール? と問いかけたその先に、彼女の姿はありません。
慌てて立ち上がり、探したり叫んだりしましたが、何もおこりません、パルプンテのように。
ハインは自分の所為だと泣き崩れます、おーいおいと泣いたのです。
指をふるなら、必ず技が出てくれるのに。
そしてゆびをふって、しっぽをふったときのもどかしさに、泣いたのです。
こうして、残ったのは……。
部屋干しのあとの、あの―――――
―――――嫌な匂い―――――だけ、でした……。
一方その頃、爆発現場から数百メートルほど離れた、とあるアパートの一室。
今まさに、一人のドクオが賭けに出ていました。
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一酸化炭素が部屋に充満する前に。
見知らぬ愛らしい女の子が「お兄ちゃん♪」って、
玄関からお邪魔してくることに、生死を賭したのです。
そして、奇跡がおきました、ブラックRXばりに奇跡がおきたのです。
(;'A`)「な、なんだああああああ!!?」
ドンがらがっしゃーん!!と奇跡よろしく、窓か天井のどっちかを突き破り。
黒髪長髪の女の子が、突然、落下してきたのです。
(;'A`)「その発想はなかった」
川 - )「ぅ……」
女の子は、どうやら気を失っています。
ドクオもここでアクティブに行動できるなら、自殺なんか図らなかったわけで、
あまりに突然の事に、あわあわするだけで、何もできません。
これでは、実際に愛らしい女の子が訪ねてきたところで、意味は無いと気付くべきでしょう。
しかしながら、どうしようどうしようと眺めていると、徐々に落ち着いてきたのでしょうか。
ドクオはとある事に気付きます。
(*'A`)(よく見たら……すごい美人さんだな……)
更に、スタイルもマーヴェラス。
窮屈そうにシャツを押し上げる、二つの丘であるたわわなおっぱい。
触ればさぞかし柔らかく、よく手になじむ事でしょう。
ついでに引き締まったウエスト、胸のサイズの割りに小さめなお尻。
そこから伸びるすらりとした足に、ジーンズはとてもよく似合います。
(*'A`)「ちょ、ちょっとだけ……」
もはやドクオの頭には「いたずら」の文字しかありません。
隠そうともしない股間は、はちきれんばかりにお山を作っています。
鼻息も荒く、その姿はまさに犯罪者、性的な意味で。
こうして、横たわる彼女へ、もはやケダモノと化したドクオが詰め寄り、
傍らにしゃがみ込むと、喉を鳴らし、ゆっくりと手を伸ばし……。
(*'A`)「………あのー、もしもしー?」
小声で、肩に手を置き、ちょっとだけ揺すりました。
そう、もしもの事を考えての行動です。
川 - )「………」
しかし、反応はありません。
まるで無いのも怖いものがありましたが、どうやら息はしています。
('A`)「おっぱいが上下しているので、わかります」
と、ここに来て、彼の中で何かが切れてしまったのでしょう。
今度は迷いも無く、スッと指を一点へとむけました。
目指すは、さきほど捉えた二つの丘。
(#'A`)「いっけえええええええええええええええええええええええええ!!!!!」
更にはもう片方の手を構え、叫びながら、おっぱいを鷲掴みにせんと企みます。
しかし……叫んだのが、やはり不味かったのでしょう。
川;゚ -゚)「はっ!?」
彼女が、物凄い勢いで目を覚ましたのです。
(;'A`)(やばっ!!)
ドクオは焦りました、なにせ今の自分は、
横たわる女の子の横にしゃがみこんで、おっぱいに手を伸ばす姿です。
しかも、手は今この瞬間も、進んでいるのです、最早止められません。
そして、ガッシリと、手が左右の膨らんだ部位をとらえたのです。
川;゚ -゚)「う、うわっ!」
彼女は、突然のことに驚きの声をあげました。
(;'A`)「だ、大丈夫ですか!?」
ドクオは彼女の両肩を掴み、そう続けました。
そう、正にギリギリセーフ間一髪。
手は草原をすべる風のように、丘を越え、肩へと移動したのです。
川;゚ -゚)「あ、ああ……大丈夫、だと思うが、その、なんだ」
(;'A`)「すいません!ほんとすいません!」
川;゚ -゚)「む? 何故あやまるんだ?」
(;'A`)「いやその……」
川 ゚ -゚)「ところで、聞きたいんだが」
(;'A`)「え、あ…はい、なんでしょう」
川 ゚ -゚)「オチはどっちがいいだろう?」
オチその一:記憶喪失、その後
川 ゚ -゚)「私は、誰だ?」
(;'A`)「……え?」
なんという事でしょう、彼女は記憶喪失になってしまったのです。
それから色々あって、二人はしばしの共同生活。
どうにかして、名前だけはわかりました、彼女の名前はクール。
やがて、なんかのきっかけで記憶が戻ります。
すると、ドクオの事も忘れてしまいました、帰りを待つドクオを放置して、家に帰ります。
数日後の道がてら、出会う二人。
('A`)「…クー!クーなのか!?」
川 ゚ -゚)「何の話だ?」
从 ゚∀从「だれだれ?」
('A`)「……いえ、人違いでした、すいません…」
川 ゚ -゚)「そうか」
(;A;)(これでいいんだ…これで…)
そして、背中でお別れ。
オチそのニ:彼女の過去には何が?
川 ゚ -゚)「私はクール」
自己紹介したところで、ドクオが何かに気付きます。
('A`)「クール……はっ、まさか…」
(;'A`)「…クー!クーなのか!?」
川 - )「何の話だ?」
クーと呼ばれるなり、表情を変えるクール。
明らかに動揺を隠している感じです。
(;'A`)「そんなの嘘だ! なあ、クーなんだろ?」
川 ゚ -゚)「クーなんて奴は、もう……何処にも居ないんだよ」
クーは死んだ、ここに居るのはクールという別の人間だ。
そういい残し、彼女は部屋を出て行った。
だが数日後、思わぬ場所で再び出会う二人。
そこから、全ては始まった――――。
と続編を感じさせる終り。
川 ゚ -゚)「さあ、選んでくれ」
(;'A`)「え……じゃあ、2で」
川 ゚ー゚)「残念、正解は……未来は今、これを見てくれるあなたの心の中に…さ」
~感動のfin~
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