川 ゚ -゚) 「ただいま」
(*゚ー゚) 「あ、お姉ちゃんおかえり」
川 ゚ -゚) 「なんだしぃだけなのか?」
(*゚ー゚) 「お父さんとお母さんはデートだよ~」
川 ゚ -゚) 「相変わらず仲のいい夫婦だな」
(*゚ー゚) 「喧嘩してるよりはいいんじゃない?」
川 ゚ -゚) 「それもそうだな」
私が突然帰るのは別段珍しいことではない。大体帰るのは突然だ。
川 ゚ -゚) 「やはりここが一番落ち着くな」
川 ゚ -゚) 「自分の臭いが染み付いているというか」
川 ゚ -゚) 「一番居心地がいい」
(*゚ー゚) 「大学って大変?」
川 ゚ -゚) 「そうだな、何よりも自主性が磨かれるな」
川 ゚ -゚) 「家を離れる分、自由な時間は格段に増える」
川 ゚ -゚) 「だが自由な時間が増える分、自分の肩にかかる責任の大きさが増す」
(*゚ー゚) 「へ~、そうなんだ~」
川 ゚ -゚) 「しぃも進学するのか?」
(*゚ー゚) 「一応したいとは思ってるよ」
川 ゚ -゚) 「どんな学部へ行きたいんだ?」
(*゚ー゚) 「秘密だよ~」
川 ゚ -゚) 「教えてくれたっていいじゃないか」
(*゚ー゚) 「気が向いたらね~」
妹も相変わらずだ。
今年で高校三年か・・・。進路はちゃんと考えているのだろう。
おっとりしているが、自分の考えをきちんと持っている人間だ。
何となくで進学した私とは違うのだろう。
(*゚ー゚) 「お姉ちゃん考え事?急に黙っちゃって」
川 ゚ -゚) 「いや、なんでもないぞ」
相手の気持ちも考えてやれるいい子だ。
川 ゚ -゚) 「しぃ、久しぶりに一緒に風呂に入ろう」
(*゚ー゚) 「え?なんで?」
川 ゚ -゚) 「何となくだ、良いじゃないか」
(*゚ー゚) 「うん、わかった」
一緒に入るのはいつ以来だろうか。
昔はよく背中を流しっこなんかしたものだ。
(*゚ー゚) 「お姉ちゃんま~だ~?」
川 ゚ -゚) 「ああ、今行く」
川 ゚ -゚) 「相変わらずしぃの胸は小さいな」
(*゚ー゚) 「気にしてるんだからやめてよ。
言われるとちっちゃくなっちゃうよ」
川 ゚ -゚) 「まあ、そういうのも需要があるからいいじゃないか」
(*゚ー゚) 「私もお姉ちゃんみたいになりたかったな・・・」
川 ゚ -゚) 「望みはまだあるかもしれないぞ」
(*゚ー゚) 「ほんと!?」
川 ゚ -゚) 「どうだかな」
(*゚ー゚) 「もうっ、お姉ちゃんのイジワルっ!!」
かわいい妹だ。胸が小さいことを気にする普通の高校生。
一緒に浴槽につかりながら尋ねる。
川 ゚ -゚) 「さっきの話だが、いったいどんな学部に行きたいんだ?」
(*゚ー゚) 「え~、言うの~?」
川 ゚ -゚) 「どうしても嫌なら仕方無いが」
(*゚ー゚) 「獣医さんになりたいの」
川 ゚ -゚) 「どうしてなりたいんだ?」
(*゚ー゚) 「ほら、あたしって動物好きじゃない?
たぶんそこからくるんだと思う。
獣医さんならたくさんの動物たちを助けてあげられるでしょ」
川 ゚ -゚) 「じゃあたくさんの動物たちを救うためにたくさん勉強しないとな」
(*゚ー゚) 「うん」
川 ゚ -゚) 「そろそろあがろうか」
獣医になるという夢、じつに妹らしい・・・。
この妹には夢をかなえてもらいたいものだな。
川 ゚ -゚) 「しぃ、今日は一緒に寝よう。
どうせ父さん達は帰ってこないのだろう?」
(*゚ー゚) 「うん、あたしもお姉ちゃんと寝たい」
妹と共に私の部屋のベッドにもぐりこむ。
風呂上がりだからか、妹の体からぬくもりが伝わってくる。
(*゚ー゚) 「お姉ちゃん温か~い」
川 ゚ -゚) 「しぃもだぞ」
(*゚ー゚) 「それにすごくいい匂いがする。
これが大人の女の匂い?」
川 ゚ -゚) 「そうなのかもな。
だが私はしぃの匂いも好きだぞ」
(*//ー/) 「そんなことないよう」
川 ゚ -゚) 「かわいいな、しぃは」
そういうとしぃは私に背中を向けてしまった。
つくづくかわいい妹だ。私も今日は眠るとしよう。
朝、目が覚めると妹はすでにいなかった。
その代り、一階の台所からなんだか朝のにおいが漂ってくる。
川 ゚ -゚) 「おはよう、しぃ」
(*゚ー゚) 「あ、お姉ちゃんおはよう。
朝ごはん出来てるよ」
川 ゚ -゚) 「それじゃあいただくとしようか」
(*゚ー゚) 「どうぞ、めしあがれ」
日本の朝食という感じのお決まりのメニューだ。
一人暮らしをして、料理するのが億劫になり
コンビニなどで済ませることが多くなった私にとっては御馳走だ。
川 ゚ -゚) 「うん、うまいぞ。
前より料理の腕を上げたな。これならいつでも嫁に行ける」
(*゚ー゚) 「まだお嫁になんて行かないよ。
昨日も話したでしょ」
川 ゚ -゚) 「そうだったな」
そろそろ長居も不要かな。
しぃの顔も見れたし。
川 ゚ -゚) 「そういえば、しぃ」
(*゚ー゚) 「何?」
川 ゚ -゚) 「私は今日帰るからな、父さん達によろしく言っておいてくれ」
(*゚ー゚) 「今日って、昨日来たばかりじゃないっ!!」
川 ゚ -゚) 「そうだが、しぃの顔を見て安心した」
(*゚ー゚) 「じゃ、じゃあ、お父さん達が帰ってくるぐらいまでは」
川 ゚ -゚) 「いや、止められちゃかなわんからな」
(*゚ー゚) 「そう・・・。うん、わかった。お父さん達には私から言っとくね」
川 ゚ -゚) 「あと、出し忘れてんだがこれ。お土産だ。
あとでみんなで食べてくれ」
川 ゚ -゚) 「じゃあ、しぃ。また来るからな」
(*゚ー゚) 「たまには帰ってくる前に連絡してよね」
川 ゚ -゚) 「気が向いたらな」
(*゚ー゚) 「しょうがないな~」
川 ゚ -゚) 「しょうがない姉だからな。
じゃあな、しぃ。勉強頑張れよ」
地元の駅へ向かう。
この時間から出れば昼前にはアパートにつくだろう。
(*゚ー゚) 「お姉ちゃんのお土産の東京ばななおいしいね、お父さん」
終わり
お題
・姉妹風呂
・置き土産
タイトルがついてなかったのでそれっぽいのをつけました
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