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2024/11/26 04:32 |
川 ゚ -゚)ξ゚⊿゚)ξ二人は雨宿り中のようです
回覧注意(百合的な意味で)

ξ゚⊿゚)ξ「雨、止まないね」

川 ゚ -゚)「そうだな」

私は彼女ツンと共に佇んでいた。学校からの帰宅途中、
急に降り出した雨。二人共に雨具の類いを持ち合わせておらず、
仕方なく、近くの公園の雨風を凌げそうなアスレチックの中に避難することにした。

ξ゚⊿゚)ξ「今日は雨降らないって、天気予報で言ってたのにね」

彼女はそう言うが、私は基本的にテレビというものをあまり拝見しない為、
「そうなのか?」と、疑問符を付けた形で返答せざるを得なかった。

ξ゚⊿゚)ξ「そうだよ、今朝もニュース番組のお天気お兄さんがそう言ってたもん」

メディアを拝見すること自体が稀な私だが、その……お天気お兄さん?
そいつが何処まで充てになるのかは、甚だ疑問だった。
結局、自然というのは人間の都合通りに動いてくれない。

いや自然に限らず、恐らく世の中のもの、殆んどがそうだろうと私は考えている。
だから予測も予想も予報も、私の中では所詮は眉唾物に過ぎない認識だ。
そんなものよりも、その場その場の状況に臨機応変に対応出来る、本人達の柔軟性が私は重要だと思う。

ξ゚⊿゚)ξ「でもクーも、今この状況に対応し切れてないけどねー」

まぁ、確かに緊急避難なんて手段は手持ちのカードがよっぽど何もない場合に取る選択肢だろう。
そこを突かれるのは、少々痛い。返答として、私は自嘲気味に軽く笑った。


ξ>、<)ξ・∵. ックチュン!


すると、不意にツンが一つクシャミをした。
小さく控え目な、如何にも年頃の女の子といった感じの可愛らしいクシャミだった。

川 ゚ -゚)「寒いか?」

ξ゚、゚)ξズズ 「……うん、ちょっとね」

取り出したハンカチで口元を軽く拭いながら、ツンは答えた。
ここに辿り着くまでの過程で雨に降られ、彼女の制服はびしょ濡れだった。
確かにずっとそのままでは身体が冷えて、今後にいい影響は与えないだろう。

ξ゚⊿゚)ξ「ついでに言うと、クーもね。びしょ濡れだよ」

そう指摘され、ふと自分の服に目をやる。……成る程、確かに彼女のそれとそう大差ない。
ツンのことばかり気にして、自分の方には完全に気が回っていなかった。
そして、それに気付くと、何やら突然寒くなってきた様な……。

川 > 、<)・∵. ブアックシュンチキショーメ!!

身体が冷えているのに気付くと同時にくしゃみを起こすとは。
私の身体もなかなか鈍感で、そして極端だな。

ξ゚⊿゚)ξ「……随分と豪快なくしゃみね」

ツンがそんなことを口にしながら、ハンカチの使用していない部分で私の口元を拭ってくれた。
それは褒めているのか? だとしたら少し照れる。

ξ゚⊿゚)ξ「……ある意味ね、感心してるわ」

そうかそうか、なんだか照れるな。ハハハ。 私は嬉しい気持ちになり、少し笑った。


川 ゚ -゚)「よし、わかった。ツン、服を脱げ」

ξ;゚⊿゚)ξ「……はい?」

私がその場で不意に思い付いた、素晴らしい提案に対し、
ツンは一瞬間を置いた後に目を丸くして、何が何だかわからないという表情を浮かべた。
いや、わからないことないだろ……。そのままの状態でいたら風邪引くし……。

川 ゚ -゚)「仕方ないな、私が脱がせてやろう……」

ξ///)ξ「ちちち、ちょっと!?」

私はツンの制服の胸元に手をかけた。
リボンをほどき、次にYシャツのボタンを一つ一つ確かめるように外していく。
そうしていくと、やがてその隙間からツンの控え目な大きさの胸と、
それを包む純白のブラジャーが顔を覗かせた。

川 ゚ -゚)「ウホッ、いい女…」

ξ///)ξ「妙な目つきで見ないでよ!」

ツンは顔を真っ赤にして、胸元をその細腕で覆い隠そうとする。
しかし、同性同士で何を恥ずかしがることがあるというのか。
全く、可愛いやつだな。ハハッ。

川 ゚ -゚)「ほら、次は下だ。早く脱げ。
その後で私も服を脱がなきゃならんのだからな」

ξ///)ξ「ままま、待ってよ!
そそ、そんなのダメだって……アッー!」


川 ゚ -゚)「いやはや、偶然私の鞄の中に大きめのタオルが入ってて良かったな」

ξ(-、-;ξ「……」

濡れた制服を脱ぎ終え、私たち二人はご都合的にも、
何故か私の鞄の中に入っていた大きめのタオルに身を包んでいた。

一人一人裸のままでいたのでは、結局風邪を引いてしまうことになるので、
互いに身を寄せ合って。


川 ゚ -゚)ノシ「ほれほれ、もっと近う寄れ」

ξ(-、-;ξ「いいわよ、このままで別に」

川 ゚ -゚)ノシ「まぁまぁ、そう言わずに」

何故か頑なに距離を取ろうとするツンを、半ば強引に引き寄せる。
ツンの細く小さい身体をそうするのは、それほど難しくなく大して労力も要しなかった。

そうして私たちは、互いの肌を触れ合わせ、
私はツンを、ツンは私を、そっと抱き締め合う様な形を取った。


すると、それはまるで包容し合う恋人同士みたいで――


川 - -)「……温かいな」


冷えた互いの人肌で身体を温める、という事例を、
何処かで聞いたことがある、様に記憶している。私の思い違いかも知れないが。

だが、実際にこれを実行してみると、これがなかなかどうして、
暖房器具等と比較してみても、こちらの方がよりずっと心地がいい。


ξ(-、-*ξ「……うん、そうだね」

どうやら、ツンもそれは感じたらしく。
先ほどまで拒んでいたにも関わらず、素直に私の意見に同意する。



気が付けばいつの間にか、私たちは心地良い微睡みの中にいた。


互いに寄り添い、互いの吐息を、互いの温もりを、
互いの命の鼓動を、互いの存在を確かに感じながら。





――雨は、まだまだ止みそうにない。

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2008/06/19 00:39 | Comments(0) | TrackBack() | 総合短編

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