( ^ω^)「フンフンフ~ン、飛龍のフンはいい肥料~」
彼の名はブーン、ゲームと家庭科(というかむしろ家庭科教諭)が好きな普通の高校生。
ちなみに彼女居ない歴17年。
( ^ω^)(何か傷つく言葉が聞こえてきたような気がする)
( ^ω^)(まぁいいか)
放課後をゴロゴロと校庭の草むらで過ごしていた。
1人で。
注釈しておくが、彼は別に友達が居ないわけではなく、いわゆる帰宅部で帰り道が一緒の友人が居ないだけである。
( ^ω^)「そろそろ帰るかお。
だんだんオレンジ色~」
(* ∀ )
唄いながらブーンが起きあがると、足元にうす汚れた人形が落ちていた。
( ^ω^)「おっ…なんだおこの人形?」
(* ∀ )
( ^ω^)(拾って帰ろうか…いや某ホラー短編作みたいに襲いかかってきたら嫌だし…)
( ^ω^)(ってあれはフィクションだおwwwちなみに(‘_L’)←はフィレンクトだおwww)
ブーンが訳の分からない妄想をした後。
( ^ω^)「せっかくだから、拾って帰るZE!」
( ^ω^)「フヒヒ、キレイキレイしてあげるおーwww」
( ^ω^)「って僕は変態じゃないお」
( ^ω^)「仮に変態だったとしても変態という名のロリコンだお」
ロリコン乙。
( ^ω^)「ただいまーだお」
返事はない、ただの留守のようだ。
ブーンの両親は共に海外で働いており、年に2回しか帰ってこない。
普段は家のことを小間使いがこなしているが、今は家を空けているようだった。
( ^ω^)「さてと…濡れタオルと洗剤、あと服生地はつけ置きしてっと…」
( ^ω^)「あれ、この人形USB端子がついてるお、直洗いしたらマズいお」
(* ∀ )
( ^ω^)「じゃあタオルを絞って汚れだけ取って…」
( ^ω^)「服替わりにこの布だけかぶせておくお」
ブーンはつけ置きした服生地を洗面所に置いて、人形を自分の部屋に持っていく。
最近はプログラム人形の技術も発達しており、パソコンに繋げば歌ったり踊ったりする種類もすでに発売されている。
この人形もおそらくそんなギミック人形の一種で、落としたか捨てられたかしたのだろう。
前者なら起動すれば持ち主が調べられるし、後者ならデータが初期化されているだろう。
今やプログラム人形は携帯電話や時計と同じ感覚で普及している。
( ^ω^)「PCを起動して繋ぐ…っと。おっおっお、データ起動だお」
(* ∀ )
(*-∀-)ガガガ
(*-∀-)ガガガ
( ^ω^)「ガオガイガー!!」
( ^ω^)「ファイナルフュージョン、承認だお!!」
何を言ってるんだこのピザは。
(*-∀-)ピー・ピー・・・
パソコンの画面上に次々と英語が羅列していく。
( ^ω^)「これはどうやら――初期化されてるみたいだお」
ブーンが少し寂しそうな目で人形を見る。
見る限り大分新しい機種だ。
だが―
( ^ω^)「この前発売されたボーカロイド人形『八音ミク』が大人気で品薄だったから、
そのアオリで捨てられちゃったのかお…可哀想に」
ブーンがそんなことを呟いていると、いきなりパソコンが警告音を発しだした。
( ゚ω゚)「おおっ!?よ、容量不足かお!?」
(*-∀-)ドウ…シマス…キドウ…
(; ^ω^)「お、落ち着いて、タイムマシンを探すお」
お前が落ち着け。
(*-∀-)ウィーン…
(; ^ω^)「しょーねんがっしょうだん!!」
言ってる場合か。
(*-∀-)ウォーーン…
( ゚ω゚)「うわあああぁぁぁ、画面が真っ黒になったお、モニターにキモイ男が写ってるお!!誰だこいつは!!」
鏡をみろ、鏡を。というか落ち着け。
(*゚∀゚)「―おはようさん、マスター♪」
( ゚ω゚)「うわああぁぁ、HDD破損してたらどうしよう、珠玉のロリ画像20GBちゃんがぁぁ」
(*゚∀゚)「…」
(*;゚∀゚)「…って誰やぁぁ!!ウチの愛するマスターはいずこへぇ!?」
(*;゚∀゚)「ってああっ、よー見たら服もない、どうなっとるんやぁー!!」
( ゚ω゚)「うわぁぁぁ!!」
(*;゚∀゚)「うわぁぁぁ!!」
――五分後。
( ^ω^)「で…君が河川敷に落ちていたところを拾ってきたんだお」
(*゚∀゚)「ってことはアンタはウチの恩人ってことなんやな!!」
( ^ω^)「しかし…AI搭載型を持ってるなんて君のマスターはお金持ちにも程があるお」
(*゚∀゚)「へへー、あたしのショボン様は世界一のマスターだよ」
どうやらブーンのパソコンはAI搭載型の高性能人形を起動したショックで一時シャットダウンしていただけだったようである。
当然中のHDDも無事であった。
( ^ω^)「しかし…データから持ち主の情報を調べようとしても、プロテクトが掛かってて見れないお」
( ^ω^)「キミの記憶情報からも持ち主のデータは割り出せないんだおね?」
(*゚∀゚)「ウチからもプロテクト掛かってるから無理や…
あと、『つー』って呼んでえーで」
( ´ω`)「つー…の持ち主探してあげたいけど、これじゃ八方塞がりだお…」
ブーンが悩んでいると、つーから提案が飛び出した。
(*゚∀゚)「あ、マスターから『万が一があった場合に、接続するアドレス』のデータを教えてもらってたんだっけ」
( ^ω^)「おっ!!もしかしたら、そこにヒントがあるかもしれないお、
つー、そのアドレスに早速」
ブーンが言い終わる前に、つーはパソコンにデータを送信する。
(*゚∀゚)「接続完了ー♪」
( ^ω^)「おっおっお!!さてと情報は…」
ゴゴゴゴ…
画面には黒い渦潮のようなものが映し出されていた。
(; ^ω^)「な…なんじゃこりゃあ…」
(*-∀-)ガガガ…
(; ^ω^)「つー、つー!!」
応答がない。
(*-∀-)…ヒーロ…ル…ニセツゾ…シマス
( ゚ω゚)「う、うわあああぁぁぁ!!!!!」
――次の瞬間、
ブーンの体はパソコンの中に吸い込まれていってしまった。
―――
――
―
( -ω-)「むにゃむにゃ…鮎川町と関谷あさみの作品世界どっちか永住なんて選べないお…」
(*゚∀゚)「なんつー夢見とんねん!!」
( ゚ω゚)「ツルペタァ!!」
ブーンがつーに蹴り起こされる。そこには――見渡す限り、草原が広がっていた。
( ^ω^)「ここは…どこだお?」
(*゚∀゚)「ウチにもわかんない、でも…」
(*゚∀゚)「多分ここにマスターの元に帰れるヒントがある…と思う」
つーはそう元気よく言う。それとは対照的にブーンは落ち込み気味だ。
(; ^ω^)「人形拾ってパソコンしてただけなのに何でこんな目に…」
( ^ω^)「僕は無事に帰れるんだろうか…不安だお」
とにかく、このまま突っ立っていても仕方ない。ブーンはつーと共に草原を歩きだした…。
こうして、2人の冒険は始まった!
~to be continued?
お題
・フリーズ
・電脳世界英雄列伝
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